移転側と移転先が、両者で移転条件をまとめようとしている時には、経験豊富な弁護士のアドバイスを求めることが重要です。次の項目は、技術移転でよく見られる条項で、資格を有する弁護士が、特別な状況に沿って適切な契約書を書き上げてくれます。
譲渡条項
- 譲渡条項は、技術移転契約によって移転先に移転される著作権・販売・利用法等の内容に対応する権利を規定します。この条項は、技術移転を実施するために、移転側の技術、知識、ノウハウなどの使用の権利を移転先に与えるものです。
- この権利は、デザイン・教育・トレーニングなどを通じ移転されます。
- この条項は、当該ライセンスが独占的か非独占的か、また、当該技術の発明者が特許侵害を主張する場合、保護がおよぶかどうかを、明らかにします。
実施条項
- 実施条項には、合意に至った目的の実施にむけた特定の日付が明記されています。この目的とは技術商品化開発・初期顧客・ターゲットとなる市場活動を移転先が実施するということです。
- この条項は、予防薬のような特性を有します。この条項は、技術の包括的な専用実施権許諾契約が締結された場合に、技術商品化などの予定されていたセールスが、移転先によって実施されない状況を防止することが出来ます。
秘密保持条項
- 秘密保持条項は移転された技術情報の開示を制限し、誰にどの期間、開示された情報が利用されるのかを特定します。
- この条項はまた、いつ、どのような状況下で、どれくらいの期間、技術情報の複雑な詳細がその企業内で関係部署に伝わる可能性があるかを特定します。通常、秘密保持期間は5年から10年です。
ロイヤリティ支払条項
- この条項は、初期フィーや、全部もしくは結果に従い分割された支払、純利益にかかる固定比率のロイヤリティなどの、技術に対するロイヤリティの支払方法を規定しています。
- 国際的な技術移転の場合、フィーの支払通貨を決めなければならず、アメリカの移転側はたいていアメリカドルを好みますが、両当事者の通貨の組み合わせも時には取り入れられています。
- 契約期間全体にわたって、外貨の価値は変動するため、ロイヤリティの支払も変わってきます。この種の要素は、ロイヤリティに関する契約の規定中に含まれています。
グラントバック・グラントフォワード(技術・製品の改良条項)
- この条項は、製品改良条項とも呼ばれます。この条項によれば、移転先が製品を改良でき、この場合グラントバックが、移転先に対して与えられます。
- 時に、もし移転側や最初の発明者が当該技術を改良する場合には、移転先にこの利用を許可するようなグラントフォワードが明記されます。
期 間
- 他のあらゆる契約と同様に、すべての技術移転契約で、契約条項の承諾期間や完遂期間が明示されます。両者の合意の下、契約期間の更新もしくは延長も盛り込まれます。
追加条項
- 状況に応じて、ロイヤリティの代わりに株式が与えられたり、時にはその両方の組みあわせが充てられたりします。場合によってはクロス移転先ングの合意もあります。
- さらに、新技術にライセンスの実績がない場合、負担リスクに応じ、最も有利な条件を提示するよう明示する条項が含まれます。
- ソフトウェア企業では徐々に、技術移転契約の内容の中で、エスクロー条項を含めるようになっています。ソフトウェア企業が知的所有権の紛争に巻き込まれた場合、中立の第三者とのエスクロー条項のなかに、ソースコード(プログラム)が挿入されます。(エスクローとは、第三者に預けられ、一定条件が成就した場合に効力を生じる証書;第三者寄託)